夏の高山植物の季節が終わると、スイスには徐々に秋が訪れます。リピーターにも人気の秋にお勧めの観光地や過ごし方をご紹介。

例年9月下旬頃には初雪を迎え、名峰マッターホルンの頂上にも雪が積もります。

真夏には灰色の巨大な岩山であるマッターホルンが、秋の澄んだ青空に映え白銀に輝きます。特に美しいのが朝焼け。マッターホルンの頂上に朝日が当たって、まるでろうそくのようにオレンジ色に美しく輝きます。

10月に入ると黄葉の季節を迎えます。

空の青、白銀のアルプスと黄葉の黄色のコントラストが美しく、またこの時期は、栗のデザートやワインになる前の葡萄のジュース「ムスト」など、この時期ならではの味わいもあります。この季節だからこそ、展望台の上に建つレストランでのランチもお勧めです。

黄葉するのは森の木々だけではありません。

希少なスイスワインの産地、世界遺産にも登録されるラヴォー地区の葡萄畑が黄金に色づくのも9月末頃です。

レマン湖の周りに段々畑のように広がる葡萄畑の中を走るミニトレイン「ラヴォー・エクスプレス」に乗ったり、色々な村で開かれるワイン祭りを訪れるのもお勧めです。

中でも最大級のものがリュトリのワイン祭り。2017年ば9月22日~24日までの3日間の開催となります。時間のある方はこの、一番湖畔に近いリュトリの村から、アラン→グランヴォーと高台にあがっていくのはいかがでしょうか。グランヴォーは昭和天皇が収穫体験をされたところで、当時の記念碑もあります。

「スイス最後の秘境」と呼ばれるヴェルザスカ渓谷の眼鏡橋

最後にちょっと気分を変えて、スイス南部、イタリア国境に近いルガーノ湖周辺の景勝地を2つご紹介。

「スイス最後の秘境」と呼ばれるヴェルザスカ渓谷の中でも有名なのが、氷河が溶けて流れる青緑色の美しい川にかかる、ラヴェルテッツォの眼鏡橋(サルティ橋)。

高さ12mの石造りの橋は曲線が美しく、水深は10mありながら底まで見えるほどの驚異的な透明度を誇り、まるで絵画のような美しさです。

10月頃には黄葉も楽しめます。 

「ルガーノ湖の真珠」モルコーテは、スイス公共放送と各言語圏を代表する雑誌が毎年行っているスイス在住の人による投票で、2016年度の「スイスで最も美しい村」に選ばれました。

かつては漁村として栄えた、パステルカラーの家並みの間に迷路のように小道と階段が広がるかわいらしい町です。

日本の旅行者が、スイスを訪れるタイミングは、春～夏の間が多いように思います。
しかし、スイスのリピーターには、秋も人気です！
南部の景勝地「ラヴェルテッツォの眼鏡橋」 スイスで最も美しい村「モルコーテ」などにも足を運び、

ゆったりと秋を満喫してみては、いかがでしょうか。

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