ヨーロッパの中でも、異国の文化や旧き良き中世の面影を今も尚残し続ける「エストニア」「ラトビア」「リトアニア」。これらの国々は“バルト三国”と呼ばれ、バルト海の東側に位置しています。
旅行先としてはあまり知られていないバルト三国ですが、似ている様で異なる雰囲気を持った3ヵ国。各首都 タリン・リガ・ヴィリニュスはそれぞれ世界遺産に登録され、知られざる魅力が溢れています。
“ヨーロッパの隠れ家”的な存在のバルト三国を、ゆっくり旅してみませんか?
エストニア
エストニアの首都・タリンは、フィンランド・ヘルシンキと向かい合う港町。
旧ソ連の支配下で、閉ざされた時代もありましたが、今ではバルトの窓として、多くの観光客が行き交っています。中世ハンザ都市の賑わいを甦らせています。
北ヨーロッパの中でも、昔のままの姿が残っている旧市街の一つ、
ゴシック教会の天を突くような尖塔、交易の中継地として繁栄した三角屋根の家並みや石畳の道が今も残り、聖オレフ教会や城壁、トームペアの丘から眺める絶景は必見です。
コホトゥオツァ展望台
トームペア丘の東北端にある展望台からは、赤い屋根のかわいい街並みが見渡せます。周辺にはお土産店やカフェなどがあるので、散策中にほっと一息。
ラエコヤ広場
八角の塔・精霊教会が目印の旧市庁舎広場は、多くの商人たちの館が並んでいました。今でもお土産店やレストランが軒を連ね、観光客が集まる活気溢れるスポットです。
ふとっちょマルガレータ
タリンの旧市街は、外縁が城壁に囲まれており、丘の上には今では城塞がところどころ残っています。タリン港から最も近い門にある砲塔は「ふとっちょマルガレータ」というなんともユニークな名前が付けられています。
ラトビア
国内に約4,000もの湖が点在する森と湖の国、ラトビア。 バルト三国最古の街、首都・リガは、どこか洗練された雰囲気を持ち、他の都市をリードしています。中世と近代が調和する美しい街並みは「バルトのパリ」と呼ばれるほど。
旧市街のシンボルでもあるリガ大聖堂、未婚の外国商人が集ったブラックヘッドハウス、三人兄弟など、見どころたっぷり。
リガ大聖堂
1211年に建造された、通称「ドーム教会」として知られる大聖堂です。およそ5世紀に渡って増改築が繰り返され、さまざまな様式が融合した荘厳な聖堂となりました。毎日12時からパイプオルガンのコンサートも行われています。また、リガの歴史を刻んだステンドグラスも見逃せません。
ブラックヘッドハウス
ブラックヘッドとは、中世の独身男性貴族の組合のこと。この美しいゴシック様式の建物は、14世紀にリガに暮らしていた商人ギルドメンバーのパーティーホールとして使われていました。1941年にドイツ軍に破壊されましたが、1999年に再建されています。
中央市場
ダウガヴァ川に並ぶユニークな形の建物は、東ヨーロッパでも最大級の大きさを誇る中央市場。お土産探しにぴったりです。
三人兄弟
かつて職人たちの居住区だった地域に建つ3つに連なった建物。市内でも最も古い建物のひとつで、現在はラトビア建築博物館として内部が公開されています。一番右の建物はリガ最古の石造の建物といわれています!
リトアニア
深い太古の森林と海岸沿いの砂丘、多彩で豊かな自然に恵まれたリトアニア。深い緑に囲まれた首都・ヴィリニュスは、あらゆる様式の建築物が建ち並び、街全体が美術館のようです。
ヨーロッパで最も広い旧市街のひとつであるこの街には、聖ペテロパウロの教会や、聖アンナ教会など数々の歴史的な建造物が並びます。教会で大勢の人々が祈りを捧げる光景はヴィリニュスならでは。そんな誠実な人々が住む街では、穏やかな空気に包まれながら過ごすことができます。
大聖堂
1251年、十字軍の弾圧から逃れるためにキリスト教を受け入れ、最初に建造された教会。18世紀に大改築が行われ、現在の姿になりました。
聖アンナ教会
旧市街にあるこの教会は、15世紀末に建造されたゴシックの秀作といわれています。その美しさから、「ナポレオンが持ち帰りたがった」という逸話が残されているとか。
夜明けの門
1503年から1522年にかけて造られた城壁の5つの門のうち、現存する唯一の門。夜明けの門の教会にある聖母マリアの肖像は、奇跡を起こす力があるといわれています。
お土産にいかがですか?
バルト三国は、手工芸が盛んで、何世紀も受け継がれた長い伝統と高い品質で知られています。ニットや手作りのかごなど、ハンドメイド好きにはたまらない作品に出会えるかもしれません。
いかがでしたか?
長い歴史と共に歩んできたバルト三国の街は、それぞれ独特の雰囲気を醸し出しています。
他のヨーロッパとはひと味違う旅をしたい方に、バルト三国の街歩きをおすすめします!