スペインとフランスの国境付近にあるピレネー山脈の西側は、バスク地方と呼ばれています。
険しい山岳地帯と美しい海岸線から成り立つこの地方は、中世時代から貿易で栄えていました。
フランスの最先端の流行や技術をバスク料理に反映させたことが始まりで、今では美食の街として注目を浴びています。本日は、食欲の秋にぴったりの美味しい情報をお伝えします。
スペインといえば、バル!
スペインのBAR(バル)は、カフェと居酒屋が一緒になったような、スペインの伝統的な集いの場所です。
日中の落ち着いた場所から一転、夜は地元の人々や観光客の賑やかな声と熱気に包まれます。
特に、バスク地方のバルは個性豊かな料理を出すお店が多く、何軒もはしごするバル巡りがおすすめです。
滞在中に、ぜひお気に入りのバルを見つけてみては?
バルに入ったときの基本マナー
そんな不安を解消すべく、そのまま使えるバルでの作法をご紹介!1.まずはあいさつ
多くのお店で、料理はカウンターに並んでいるので、まずは人ごみをかき分けてカウンターへ。
店員さんを見つけたら元気よく「オラ!」と声をかけましょう。2.料理を注文
食べたい料理をそのまま指差せばOK。そのあとに「ポルファボール!(お願いします)」と言うと喜ばれます。
ドリンク1杯、料理1品でも大丈夫なので気軽に楽しんで!3.お会計
お会計は、ピンチョスの串の数や自己申告など、お店によって様々。グループのときはまとめて支払うのがベストです。最後に「グラシアス!(ありがとう!)」とお礼を言って、次のバルへ。
美食の街、バスク地方ではバル巡りをするべき!
ビルバオやサンセバスチャンをはじめとするバスク地方は、世界でも屈指の美食エリアです。バスク地方だけで、ミシュランの星の数は30個以上といわれ、スペインでおいしい食事を楽しむなら、絶対にバスクに訪れた方が良いでしょう。
高級レストランばかりではなく、昔ながらのバルが密集している地域も。上質なワインや新鮮な食材を使用した絶品おつまみなどは侮れない!
ビルバオのおすすめバル3選
約700年の歴史がある地区と、新市街、昔と今が混在するビルバオは、美食だけでなくアートも有名な街。
街ではあまり日本人を見かけないようで、地元の人に大歓迎してもらえるかも?!
■Gaztanndegi
チーズがテーマのバル。種類が豊富なチーズのピンチョスは、チーズ好きにはたまらない!
1903年創業の老舗バル。クラシックな雰囲気が漂う広々とした店内が素敵。
カフェ風の店内は白い壁と木のテーブルがおしゃれな雰囲気。珍しい黒パンのピンチョスも食べられます。
サンセバスチャンのおすすめバル3選
19世紀後半、ヨーロッパの貴族の避暑地として人気だったサンセバスチャン。最先端の技法を使った独創的なピンチョスが味わえます。いろいろ試してみて!
カウンターのショーケースには串刺しのピンチョスがずらり。見た目も鮮やか。
鱈のピルピル(ガーリックオイル煮)を使ったピンチョスが絶品。地元っ子にも大人気のバル。
フォアグラや牛ほほの煮込みが食べられるバル。一品一品の盛り付けがとても美しい。
スペインに行くのなら、アートめぐりも外せない
せっかくスペインに来たのなら、バスク地方から少し足を伸ばしてバルセロナやマドリードでアート鑑賞も外せません。
新しい文化や独自の発想を取り入れながら、ガウディやダリなどを生み出したバルセロナ。
今も至るところで過去の遺産が息づき、多くの現代建築と調和を見せています。
誰もが見たいと訪れるガウディのサグラダ・ファミリアや直線部分をまったくもたない建築物「カサ・ミラ」など。
スペインの首都・マドリードは政治経済の中心地であり、古くからの歴史が残る由緒ある街。
一方、庶民の生活の地であるマヨール広場には新スポットがオープンし、話題が絶えません。
宿泊までもがアート
芸術の国・スペインで今注目されているのは、美術館のようなアートなホテル。
滞在中はホテル中に散りばめられた遊び心を感じることでしょう。
■ビルバオホテル
ビルバオから1時間半、ブドウ畑が広がる中に佇む、幻想的でモダンな建築デザインのホテル。
グッケンハイム美術館を造った建築家・フランク・O・ゲーリーによって設計されました。
銀色に波打つ屋根や傾いた窓など、外観だけでも一度は見てみたいホテルです。
「カサ・ミラ」を一望できるテラスバーが魅力のスタイリッシュなホテル。
マドリードの国会議事堂近くにある、デザイナーズホテル。
ガラスや金属が多用された現代的なデザインで、開放的でスタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。
気の向くままに、バルや独創的な建築物を巡る旅もいいですよね!
食欲の秋&芸術の秋にふさわしい旅が、スペインでは叶います。